『パーソナルカラードレープって、なんでこんなに高いんだろう?』
皆さんはそう思ったことはありませんか?多くの方が口にされる疑問です。
ドレープが欲しいけれども、価格がネックであるという方は多くいらっしゃいます。まだ学生の方や、パーソナルカラーのお勉強を始めたばかりの方、仕事ではなく趣味として楽しみたい方にとっても、気軽に購入できる価格を実現できないか、COLORS CHIC は考えました。
ドレープの価格がその他の布製品と比較してかなり高額になってしまうことには、もちろん理由があります。
ドレープの製作は、企画したカラーコーディネーターの色へのこだわりを実現するため、一般的に材料の染色からオーダーメイドで行うことが多く、その場合、製品化までには多くの時間とコストがかかります。
パーソナルカラーのドレープには、フルセットと呼ばれる100色を超えるたくさんの色数を揃えたものもあります。色数は多くなればなるほど、それぞれの色の違いは小さくなっていきます。その微妙な色の差を管理し、品質を保持しなければならないとなると、なかなか大変な工程であることが分かります。
高いと思われるドレープも、このように製造の過程を考えると、むしろ安いと言えるかもしれません。
色が良いことというのはドレープの絶対条件です。しかし、本当にオーダーメードの染色でなければ、良いドレープを作ることはできないのでしょうか?
例えば国内外の有名メーカーが販売している無地の布だけを集めても、現在、実にたくさんの色があります。
特に日本の各紡績メーカーの商品は、安定した高い品質と、大量生産により可能となる安定した価格で、アパレルメーカー他に高級資材として供給されています。これらはもちろんアパレル資材としての耐光性や色落ちに関するテストを既にクリアしています。
COLORS CHIC では、ドレープの色と品質へのこだわりはそのままで、他の多くの布製品と同じく、これら既製の色布から素材として使用する反を選択することで、染色にかかる分のコストと手間を完全にカットしました。
布の選択については、数種類の照明光による条件下にて実施した測色実験の結果に基づいて行っています。また、JISの「表面色の視感比較方法」にて、マンセル値にて色彩管理を行っています。
以下は COLORS CHIC がドレープに使用している資材のメーカー一覧です。
■布地(綿ブロード、ポリエステルサテン)
クラボウ http://www.kurabo.co.jp/
コスモテキスタイル http://www.cosmo-tex.co.jp/
サンウェル http://www.sunwell.jp/
東洋紡 http://www.toyobo.co.jp/
日清紡 http://www.nisshinbo.co.jp/
■縫製糸(スパン、ポリエステル糸)
グンゼ http://www.gunze.co.jp/seni/
フジックス http://www.fjx.co.jp/index.html
そしてさらに COLORS CHIC では、布選びでカットできたコストで、こだわりのドレープ開発を実現しました。
それが、他社製品に見られないCOLORS CHIC 独自の縁縫製技術です。
『パーソナルカラードレープの布端って、なんでこんなに処理が雑なの?』
今までのドレープを見てきた皆さんはそう思ったことはありませんか?
一般的なドレープの4辺は、ほつれ止めとしてピンキング処理またはロックミシン縫製されているものがほとんどです。
ドレープを企画・製作するにあたって、COLORS CHIC には、色の他にもうひとつこだわったのがこの縁処理についてです。
複数枚を同時にさばきながら鏡の中の像に集中して診断を進めなければいけないカラー診断では、ドレープは意外にもよく汚れ、シワになります。これら汚れやシワはドレープに影を作り、診断に良い影響を与えません。
診断時の使いやすさや洗濯、アイロンなどのメンテナンスを考えた時、適切なほつれ止めがなされていることは布製品としては大事なポイントです。
ピンキングタイプは布のほつれがクライアントに付着してしまったり、ほつれ止めを施されている商品であっても、薬品がアクリル系の場合は、アイロンの熱で変性する場合があります。
ロックミシンタイプは、粗い縫い目の場合は、縫製糸の一部が解けると一気に一辺が解けたり、引き攣れてしまうことがあります。
パーソナルカラーはアメリカで生まれましたが、日本にメソッドが入って来た当初は外国で作られたドレープをそのまま採用していました。ピンキングや粗い目のロックミシンは、その時代の製品の形を受け継いだものであると考えられますが、普段から丁寧な縫製の布製品に慣れた日本人の価値観に合っているものとは言えません。
これらに代わって近年出始めたのが、縫い目の細かい刺繍ロック処理されたドレープです。通常のロックミシンよりも丈夫で見た目も良く長期使用が可能ですが、使用する糸が大量で縫製にも時間がかかり加工が高価になってしまうため、プロ仕様の限られた商品や、オプションサービスとして採用されています。
COLORS CHIC では、この刺繍ロックを超える丈夫さを、低コストで実現することができないか考えました。
そして採用したのが、シャツの裾などと同じ、直線ミシンによる三ツ巻き縫製です。こちらは構造上、ひっかけによる縫い目がほつれる心配も少なく、使用する糸も縫製時間も少量ですむので、大きくコストダウンできます。
COLORS CHIC では資材でカットできたコスト分と合わせて、この三ツ巻き加工を全ての商品に施すことが可能となりました。
縫製における工夫は、これだけではありません。
COLORS CHIC は、瀬戸内海に面した地方都市にあります。こちらでは商品企画や発送手続きなどの、主に事務処理が行われています。
COLORS CHIC のスタッフは企画事務担当と縫製担当に別れますが、縫製担当者は自宅に職業用のミシンを備え、各々が工房として独立しているため、広い縫製工場を構えることなく運営しています。そのため縫製設備に関する賃貸料や維持費がほとんどかかっていません。
岡山県西部から広島県東部にかけては昔からジーンズや制服などアパレルメーカーが多くあり、そのため縫製業に従事する方が多く、安定した人材と設備を確保できています。
また、製品の仕上げのためのアイロンがけを、COLORS CHIC のドレープは行っておりません。
これは、初回にアイロンを当てていても、ドレープは製品の性質上、使用すれば必ずシワが生じます。二度目以降の使用の前に購入者様でアイロンを当ててもらうことは、後々いずれ必須となります。
アイロン代を商品代金に含めるよりも、最初の一回を購入者様にお願いしてその分価格を抑えるようにしたい。外国の通信販売による衣料品の多くが、この合理的な理由からアイロン仕上げ無しで出荷されています。
一行程を省くことで、削減できる人件費は大きく、これも現在の価格維持には大きく役立っています。
以上が主な、COLORS CHIC パーソナルカラードレープの安さの理由です。納得していただけましたでしょうか?
パーソナルカラーはとても楽しいものです。カラーアナリストや色彩に熟練した方だけのための特別なものではありません。カラフルなドレープを当てるだけでも皆さんそれぞれに感じられるものがあるはずです。例えば、医療や教育の現場でも、ドレーピングは自由な形で取り入れられ始めています。
もっと多くの人に気軽にパーソナルカラーを楽しんでもらいたい!という願いから、様々な試行錯誤を重ねました。
カラーが大好きな COLORS CHIC のコンセプトに共感していただけましたら幸いです。